【ネタバレなし】『最強のふたり』感動の実話!文字通り最強のふたりが、そこにいる。【レビュー】

2021年5月30日

saikyonofutari

出典:( (C)Gaumont )

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身体を動かすことの出来ない富豪のフィリップは、住み込み介護士の採用面接をしていた。

その面接を受けに来た青年ドリスは、面接早々不採用を願い出る。彼に元々働く意思はなく、手当金を受け取る要件を満たすためだけに彼は面接を受けに来ていた。

おべっかを使う志望者に辟易していたフィリップは、ドリスの歯に衣着せぬ物言いを気に入り、介護士として正式に迎え入れる。

少々雑なところはあるものの、実直で陽気なドリスはフィリップを一人の人間として対等に扱い、二人は次第に打ち解けていく。

引用元:Intouchables – Bande-annonce – YouTube


観た。面白かったです。観ていて自然と笑みがこぼれてしまうような映画でした。すごくホッコリした。

そうだろうなとは思いましたが、やはり実話を基にした映画でしたね。ドリスはめちゃくちゃで、初めは周囲も厳しい目を向けるんですよね。でもそんなのお構いなしなくらいめちゃくちゃで、ドリスのその感じを見てフィリップは徐々に心を開いていく。

状態が状態なので、フィリップも少しふさぎ込みがちで、だからこそ心の何処かでめちゃくちゃをしたかったと思うんですよね。その扉を、もう周りの目なんかお構いなしにドリスが思いっきり開ける。とてもキレイな映画でした。

評価は7としています。正直何が7で何が6なのかもう難しくなってきました。

単純に面白かったし、ドラマティックな展開が少ない割に120分がすぐ過ぎたので結構面白いんじゃないかなと思っています。逆にドラマティックな展開を映画に求める人からしたら少し物足りないかも?

私も結構ドラマティックな展開を求めるタイプなので迷いましたが、前述した良かった点はホントに良かったし、一般的に考えてもアリじゃないかなと思って7にしました。

以下から、少し掘り下げて書かせていただきます。


全く共通点のない二人の交流がサイコー

フィリップとドリスは、年齢から貧富から性格から、何から何まで見ても全く共通点がありません。ドリスには介護士としての資格も無いので、本当に偶然のちょっとしたタイミングで知り合った全く共通点のない二人なんですね。

その二人が心の底からはちゃめちゃに楽しんで、親しくなっていく。これがもうサイコーに良かった。

内容まで細かく着目しなくても、もうザックリ「青年と年配の二人が親友になる」って捉え方ですら僕たちにはあまり馴染みの無い状態な訳じゃないですか。

学生時代から社会人まで、年齢の壁を越える難しさって都度付きまとうと思うんです。だからきっと、心の何処かで僕たち皆「年齢の壁を越えた親友」みたいなものに憧れがあるんじゃないかなぁ。

お笑い芸人の「年齢の壁を越えて仲良い二人」とかの話を聞いても似たような心地になるんですよね。

だからきっと本作も、キレイさで評価されていることはもちろんのこと、誰しもが心の何処かで持っている、社会的に越えることの難しい壁をいくつも越えて親友になる。そんな二人を見るのが心地良いんじゃないのかなぁ。サイコーでした。

アンヌ・ル・ニの演技好きだなぁ

アンヌ・ル・ニさんの演技、好きだったなぁ。あまり映画に出られていないようですね。[1]参考:Anne Le Ny – Wikipedia

Anne_Le_Ny_2016

引用元:By Georges Biard, CC BY-SA 3.0, Link

フィリップの助手という役回りで、「規律に厳しい女性」といったキャラクター。もちろんドリスのことも初めは厳しく見るのですが、段々と打ち解けていく。

文章にしてしまえばこれだけなんですが、規律に厳しいキャラクターを演じつつも、挙動から性格の良さは滲ませる。序盤もドリスに強く当たるというより、一定の距離を保つような立ち回りをするんですよね。それがなんかリアルで。

「相手を好んでいなくて強く当たる」は映画で結構定番パターンですけど、実際は強く当たるより距離を置きませんか?私は結構そういうものだと思っていたので、シレっと距離を置く動きが結構好きでした。もっと色んな作品に出てくれ~~。

二人に集中できるように周辺の要素を最小限に抑えてくれている

ドリスに対して周囲が厳しい目を向けている状態なので、当然それに付随するサブイベント的なことも生じるわけです。ただ本作は、そのサブイベントはあくまでサブ、それを明確にキッチリ分けてくれていた感じが好印象でした。

サブイベントをサブとして扱うのは当然なのですが、本作はサブイベントについて、ちゃんと全てを描かないんですよね。それが良かった。

サブイベントが起きて、それを片付けて、ラストまで丁寧に描かず、基本的にはそれでおしまい。ただ、それでおしまいだと「あの展開はどうなったの?」ってなってしまうので、サブイベントごとの結果は分かるように最低限の描写をストーリー内に散りばめる。

おかげで、付随して発生したイベントでモヤモヤすることもなく、脱線もせずにキッチリと『最強のふたり』をやる。これが良かったなぁ。他の作品で似たような扱いをするものを存じ上げないのですが、もしかして今まで気付いていなかっただけなのかな…。

あらすじ以上の展開は無いのにオススメできる

率直な感想ですが、あらすじ以上の展開はあまり見込めません。そのため、映画にドラマティックな展開を求めている方々にはあまりハマらないかもしれません。

かくいう私もドラマティックな展開を好むタイプですが、それでも結構面白かった。

本来、あらすじ以上の展開がない映画ってあまりオススメ出来ないんですけど、その点本作はオススメ出来るから面白いです。穏やかでホッコリできる映画。オススメです。


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References

References
1 参考:Anne Le Ny – Wikipedia