【ネタバレなし】『アメリ』健気なアメリが可愛い!必見のフランス映画【レビュー】

2022年6月2日

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*ジャンル:ラブロマンス
*キャスト:オドレイ・トトゥマチュー・カソヴィッツ
*監督:ジャン=ピエール・ジュネ
*脚本:ジャン=ピエール・ジュネギヨーム・ローラン
*公開:2001年01月

*評価 (10段階):7
*ネタバレ:無

幼い頃から友達もおらず、空想にふけっていたアメリ。

大人になってもその内気な性格は変わらなかったが、ある些細なきっかけから、赤の他人を「こっそりと」幸せにする喜びを覚える。

ほどなくして、同じ年の頃の青年ニノに恋するが、勇気を出せず二の足を踏むアメリ。

「僕たちにとっては小さな一歩、アメリにとっては偉大な一歩」を踏み出すアメリの姿を、アメリの背中越しに見届ける、明るくキレイなフランス映画。

引用元:Amélie (2001) Official Trailer 1 – Audrey Tautou Movie – YouTube


観た!正確には三度ほど観ているのですが、やっぱりいいね。

単純に言ってしまえば「内気なアメリが恋しているだけ」なのですが、フランス映画にありがちな暗い印象は無く、それでいてキレイな描写が多いので観ていて心地が良いです。

私自身、最近になってようやく「フランス映画、言われてみたら確かに暗いな」くらいの認識だったのですが、それほど意識せずにここまで来たのは、私にとっての初フランス映画が『アメリ』だったからなのかもしれません。(公開年で言えば1987年の『ベティ・ブルー』等拝見してますが、拝見したのはどれも『アメリ』より後だったと記憶しています。)

評価は7としています。個人的にはラブロマンスに順序を付けるのが苦手なのですが(殆ど観ないので何を以て面白いというのかよく分からない)、キレイだし、ストーリーの抑揚が少ない割には退屈しないし、シンプルに「観ていて楽しい」と思えるので7を付けました。

以下から、少し掘り下げて書かせていただきます。

アメリを応援したり、アメリに自分を投影したり、楽しみ方は人それぞれ

私はアメリに自分を投影することはなく、勇気を出そう、勇気を出そうと小さく奮闘するアメリを、自分の子供を見ているような気持ちで観ていました。

アメリが少しへんてこで、映画自体に風変わりな描写も多いため、てっきり皆さん私と同じようにアメリを背中越しに応援しているものなのかと思っていましたが、どうやらそうでもないようです。

本作は、2012年公開の『最強のふたり』に抜かれるまでの11年、日本で最もヒットしたフランス映画として、トップの座を守り続けていました。[1]参考:『最強のふたり』がフランス映画最大のヒット作に!ついに『アメリ』超え! – シネマトゥデイ

本作の、日本でのヒットの理由を「アメリに投影、感情移入できるか」に見出すレビューや評論も多数あり、意外と皆さん多様な楽しみ方をされていることを知りました。[2]参考(あくまで一例):「自分はちょっと変わってる」って誰もが思う時代にピッタリ – 映画.com

私のようにアメリを応援する気持ちで楽しむも良し、アメリに自分を見出すも良し、フランス映画特有のキレイな色彩・描写を楽しむも良し。そんな、各人で楽しみ方を見出せる面白い映画だなと思っております。

ラブロマンスであり、ドラマであり、ファンタジー

分類上は本作をラブロマンスとしていますが、楽しみ方と同様に、切り口を変えれば群像劇チックなドラマでもあり、奇妙で愉快なファンタジーでもあると考えます。

骨子で見れば確かに「内気なアメリが恋をする」ラブロマンスです。

ただそこに至るまでの、他人を「こっそり」幸せにするアメリ、それによって幸せに導かれるそれぞれの登場人物の幸せになるまでの心情や行動、また幸せになった後の心情、そうした「他の登場人物」に目を向ければその様子は群像劇のようなドラマ映画。

また視点を変えれば、化粧水の蓋を落とす、そんな「日常にも起きる些細な出来事」にあえて注目して撮影、それによってストーリーを展開させる様子や、アメリが他人を幸せに導くための奇妙で愉快な行動、あまつさえアメリ自身が恋に向かう行動までも、一つ一つがファンタジー映画のようにも見えてきます。

そんな、映画の分類一つとっても、本作が色々な楽しみ方のできる個性豊かな映画であると分かります。

アメリの行動、反応、一つ一つがとてもキュート

何処のレビューでも言われていることなので、申し訳程度に触れておきますが、言わずもがなアメリ自身がとってもキュート。ルックスもさることながら、行動や反応が本当に可愛い。

内気ながらも実直なアメリは、嬉しい時は思わず静かにニヤけてしまうし、ムカついた時は人目を気にせずムッとしてしまう。そのちょっとした表情の変化がリアルで、アメリの素直さがよく出ていて本当に可愛い。

また、アメリが他人を「こっそり」幸せにしたとき、陰に隠れてその様子を見届けるのですが、それもまたサイコー。ガラス越しに見届けることがなんだか多いのですが、反応を見るのについ夢中で、いつもガラスの口元が息で曇るんですよね。あの、なんとも言えない間の抜けた感じ。サイコーです。

フランス映画のキレイさを持ちながら明るい映画。ぜひ初めてのフランス映画に

フランス映画は「芸術的・キレイ」という印象を抱かれやすい反面、「暗い」といった印象も抱かれやすいように感じます。

フランス映画を何作か拝見したことがありますが、確かに何処か退廃的というか、キレイではあるけど、どんよりした印象を抱くものも結構あるんですよね。

ただもちろんフランス映画だから一様に暗い訳ではなく、初めて遭遇したフランス映画や、インパクトの大きいフランス映画の影響で「フランス映画は暗い」と思ってしまうだけなのかもしれません。

重ためのストーリーにも特有の良さがあり、そのこと自体は悪いことではないと考えます。ただそうした一部の映画の印象で、手に取る作品の幅を狭めてほしくないという気持ちはあります。

フランス映画に暗いものは多いかもしれない。だけど、フランス映画全てが暗い訳ではない。そうした意味で初めてのフランス映画に、フランス映画入門に、明るくてキレイな『アメリ』を色々な人に観てほしいと思います。

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ではまた~。

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